梅雨が明け早くも季節は夏になり、一年の半分が過ぎました。
新型コロナウイルスの感染が拡大してから2年半が経とうとしていますが、感染拡大は止まず、今また新型コロナウイルスの新規感染者が、全国で再び増えつつあります。
その原因の一つは新型コロナウイルスの「オミクロン株」のうち、感染力がより強いとされる「BA.5」への置き換わりだと考えられております。
本日はBA.5について今判明されていることを解説していきます。
BA.5とは、新型コロナウイルスの「オミクロン株」の亜種の一つです。
東京都では、感染者に占めるBA.5の疑いの割合が、6月20日時点で25.1%に急増しています。
いままで感染が拡大していたBA.1の主な症状は、「発熱」や「せき」「のどの痛み」などですが、
BA.5の場合、これらの症状の他に「けん怠感」を訴えるケースが最も多くなっています。
BA.1の感染者と比べると、鼻水、下痢、味覚異常、嗅覚異常の頻度が高く、
症状が続く期間もBA.1の4日間と比べ7日間と長かったという研究結果が出ております。(フランス公衆衛生局の調査)
※ただし、患者数も少なく、検査対象の選び方によっても変わってくるので、これらの症状の頻度・持続期間・無症候性感染者の割合は今後さらなるデータによって修正される可能性もあります。
上記表のような症状がみられた場合は無理はせず仕事や学校は休んで、検査を受けるようにしましょう。
第6波の主流であったオミクロン株はBA.1と呼ばれる亜系統に分類されます。
その後、4月から5月にかけてBA.2と呼ばれる亜系統が日本国内で拡大し主流となりました。
そして現在、BA.5と呼ばれる亜系統が日本国内で拡大しています。
7月中旬時点ですでに東京都内では半分以上がBA.5による感染例と考えられています。
オミクロン株は「免疫逃避」の特性を持ち、「BA.1」や「BA.2」にかかっても「BA.5」に再感染するケースが増える懸念があります。
ワクチン接種による感染予防効果が弱くなるほか、再感染リスクが高まるという研究もあり、専門家は警戒を強めています。
しかしワクチンによる重症化予防については「BA5」でも同等のようで、ワクチン接種が重症化予防に効果を発揮する事が期待できます。
中国の研究チームが、BA.5などがBA.1への感染で得られた免疫を回避しやすいとの解析結果を、科学誌ネイチャーで発表しました。
BA.1は国内では2月がピークとなった「第6波」を引き起こしており、今後再感染リスクが高まる恐れがあります。
東京大などは、BA.5などの感染力は国内で主流の「BA.2」より約1.2倍強く、病原性(重症化リスク)も高い可能性があると発表しています。
新型コロナウイルスは、今後も変異体の登場と感染者数の増減を繰り返す懸念があります。
令和4年6月時点で、南半球のオーストラリアでインフルエンザ患者が急増しています。過去2年の間インフルエンザが流行せず免疫を持つ人が減った点、新型コロナウイルス対策が初期に比べ緩和された点が今回の流行を引き起こしている可能性があります。
オーストラリアは北半球の日本と季節が逆で、間もなく本格的な冬を迎えます。オーストラリアのインフルエンザ感染者数は例年6~9月ごろにピークを迎えますが、今年は4月末からの感染報告が増えています。
世界保健機関(WHO)によると、同じ南半球の南米チリやウルグアイでもインフルエンザ感染者が増えているようです。
新型コロナによる海外への渡航制限も緩和される動きがあるなか、海外への出張や夏休みの旅行を考えておられる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
もしもインフルエンザとコロナの同時に感染が流行した場合、言わずもながどちらかへのウイルスへ感染する可能性が高くなり、同時に感染してしまう事態になってしまったら、免疫力が低下している人や、糖尿病や肥満などの持病がある人は重症化リスクがより高くなります。
旅行や出張に行かれる際はこれまで以上に十分な感染対策を行いましょう。
感染を拡大させないため、基本的な感染拡大防止策(必要な場面でのマスクの着用、手洗い、三密の回避、換気)の徹底を心がけましょう。
また、3回のワクチン接種によって新型コロナへの感染予防効果・重症化予防効果を高めることができます。
オミクロン株ではワクチンによる感染予防効果が低下しており、3回接種をしていても感染する可能性があります。
ですが、3回接種している人では感染した際も排出するウイルス量は減少するとされており、周りには感染させにくくなると考えられています。
また高齢者や基礎疾患のある方は4回目の接種によってさらに重症化を防ぐことができるでしょう。
コロナに感染しない、感染させない為に、引き続きワクチン接種をご検討ください。
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