いよいよ季節は秋冬。昨年は流行しなかったインフルエンザですが、今年は新型コロナウイルスとの同時流行もあるのではと懸念されています。 全国の新型コロナウイルス患者は大幅に減少しているものの、第6波が予想されていないわけではなく、むしろ季節ごとの感染率を研究している 人たちによれば、同時流行の可能性は高いとのこと。では、そうなったときのために、私たちはどのような対策をしておくべきなのでしょうか。
世間は緊急事態宣言解除で外出する人が増え、飲食店も感染対策をしていれば酒類の提供も可能になりました。ワクチン接種も進んだことからなんとなく人々の気も緩んでいるように感じます。しかし、ブレイクスルー感染が発生していることからもわかるように、ワクチンを打っても感染が広がる場合があるのです。 そして新型コロナウイルスにはエアロゾル感染もあります。エアロゾルは乾燥しているため長く空気中に漂います。寒い季節になると人の免疫力も下がるため、浮遊しているウイルスは口や鼻から容易に体内に侵入し、インフルエンザや新型コロナに感染しやすくなります。 感染者も減って経済を回すことが優先されてきていますが、寒い季節でもとにかく「換気」を徹底することが大事です。たとえワクチン接種済だとしても、周りに感染を広げないために、対策はこれからも徹底しましょう。
インフルエンザと新型コロナウイルス感染症の症状は似ているところもあるので、まず症状があらわれたら両方を疑わなければなりません。 しかし、違うポイントを知ることで、感染の拡大を防ぎ早めに対応することもできます。
- | インフルエンザ | COVID-19 |
症状の有無 | ワクチン接種の有無などにより程度の差が ある ものの、しばしば⾼熱を呈する |
発熱に加えて、味覚障害・嗅覚障害を伴うことがある |
潜伏期間 | 1-2 ⽇ | 1〜14 ⽇(平均 5.6 ⽇) |
無症状感染 | 10% 無症状患者では、ウイルス量は少ない |
数%〜60% 無症状患者でも、ウイルス量は多く、感染⼒が強い |
ウイルス排出期間 | 期間 5-10 ⽇(多くは 5-6 ⽇) | 遺伝⼦は⻑期間検出するものの、 感染⼒があるウイルス排出期間は 10 ⽇以内 |
ウイルス排出のピーク | 発病後 2,3 ⽇後 | 発症⽇* |
重症度 | 多くは軽症~中等症 | 重症になりうる |
致死率 | 0.1%以下 | 3-4% |
ワクチン | 使⽤可能だが季節毎に有効性は異なる | 開発中であるものの、現時点では有効なワクチンは存在しない |
治療 | オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル、 ラニ ナミビル、バロキサビル マルボキシル |
軽症例については、確⽴された治療薬はなく、 多くの薬剤が臨床治験中 |
ARDS の合併 | 少ない | しばしばみられる |
参考:日本感染症学会
注意したい点は、新型コロナウイルスは多くの場合無症状だということです。無症状でも感染力が強いウイルスなので、気がついた時には 既に多くの人にうつしている場合もあります。また、軽症でも症状が長引いたり後遺症が残ったりすることもあるので注意が必要です。 新型コロナウイルス、インフルエンザ共に発熱・のどの痛みなどの症状があげられますが、新型コロナウイルスには息切れがあったり インフルエンザは鼻水がひどくなる傾向があるとも言われます。ただし、どの症状も必ずあらわれるわけではないので、これだけで 判断することはできません。疑わしい症状がある場合には、どちらにしても検査を受けた方がよさそうです。
症状が出たらまずは病院で検査を受けることが大切ですが、少しでも予防を心がけることは私たちの普段の生活の中でもできます。 項目としてはこれまでの新型コロナウイルスに対するものと大差ありません。
同時流行しているときに熱が出ると、どうしても感染したのではないかと不安になります。 そして同じように発熱のため病院を受診する人も増えるため、検査が遅れたり診察予約が取れないこともあるかもしれません。
まずは診察を受けることが最優先ですが、それが難しくすぐにでも今の状態を知りたい場合には、 簡易検査キットを利用してみるのもいいでしょう。病院に行くことなく誰でも簡単にできその場で結果を知ることができます。 新型コロナウイルス&インフルエンザA/B抗原検査キット(研究用)はひとつのキットでどちらのウイルスについても調べることができます。
万が一感染した場合も、慌てることが無いよう日頃からかかりつけ医での受診方法を確認しておいたり、保健所や地域の相談センターに連絡できるよう準備しておきましょう。
熱で外出が困難になっても困らないために経口補水液や保存食をそろえておくこともおススメします!