今年の夏は、新型コロナウイルスの第7波が到来し、連日感染者増加のニュースが絶えず報道されておりました。
現在は感染者数の減少傾向が続く一方で、死亡する人の数は連日200人を超えるなど、依然として多い状況が続いています。
連日感染者が絶えない新型コロナウイルス第7波ですが、第6波以降患者のデータを分析した結果、コロナの症状が中等症で亡くなる人の割合が増加していることが現在判明しております。第7波では死亡する人の数も依然として多い状況が続いておりますが、医療現場からは、コロナによる肺炎が悪化して重症化するケースが多かった第5波までとは異なり、基礎疾患や全身状態が悪化して亡くなる高齢者の患者が多いとする指摘が相次いでいる状況です。
つまり、自分は基礎疾患が無いから重症かしないだろう、ワクチンを打っているからと安心し感染対策を怠ってしまうと、周りにいる高齢者の方にもしも感染させてしまった場合、最悪の事態を招いてしまう恐れがあるということです。
国立国際医療研究センターは、8月下旬までに全国各地の医療機関に入院した7万人あまりのうち、亡くなった2861人の経過を分析しました。下記表はその結果です。
▼重症で亡くなった人の割合は
コロナによる肺炎が悪化し人工呼吸器が必要になるなど重症だったのは、2021年夏の第5波では亡くなった患者のうちの42%だったのが、今年初めからの第6波では13%と減少していました。さらに、ことし夏の第7波では分析を行った時点で亡くなった人は少なかったものの、重症だった人は5%でした。
▼中等症だった人は
中等症だったのは、第5波では57%だったのに対し、第6波で83%、第7波で89%と増加していてワクチン接種が進んだことなどで重症の肺炎になる患者が減った一方、コロナ感染をきっかけに持病が悪化して亡くなる患者が多くなっているとしています。
第7波現在の入院患者のほとんどは軽症と中等症です。
第5波までは肺炎が重症化して亡くなるケースがほとんどでしたが、第7波では、高齢の患者が感染をきっかけに持病が悪化したり、全身が衰弱したりして亡くなるケースが大半だということが判明しております。
自分はワクチンを打ったから、基礎疾患がないから大丈夫、と油断し感染対策を怠らず、一人一人が感染対策の徹底を今一度行いましょう。